プリンターで使われるリサイクルトナーは、リーズナブルで環境に優しいことから最近注目されている商品ですが、それを企業などに販売するための営業職も存在します。ここでは、リサイクルトナーの営業職とはどのようなものなのかということや、そもそもリサイクルトナーとはどんな商品なのかといったことを分かりやすく紹介します。
リサイクルトナーの営業とは、プリンターで使用されるリサイクルトナーなどの事務用品を、企業や官公庁へ提案する仕事のことです。このリサイクルトナーを扱っている会社は、OA機器関連の商品販売やメンテナンスなどを行っている会社であり、自社でリサイクルトナーの開発や製造を行っているところもあります。
営業の仕事としては、既に顧客となった企業などに対するルート営業や、まだ契約を結んでいない企業や部署に対する新規開拓などがあると言えるでしょう。リサイクルトナーの営業と言っても、基本的には他の商品を扱う営業職と仕事内容は同じなので、就職や転職を検討している場合は、一般的な営業職をイメージするとよいと言えます。
またリサイクルトナーは、リサイクルという言葉が入っているように環境に優しい商品として知られています。ですので、環境問題に対して興味があるという人にも向いている分野だと言えるでしょう。
リサイクルトナーの営業に興味がある場合は、まずリサイクルトナーがどんなものかということを知っておく必要があるでしょう。そもそもリサイクルトナーというのは、空になったトナーカートリッジを回収して再び、粉状のインクを意味するトナーを詰め直したものを指します。
そしてトナーカートリッジというのは、プリンターのトナーを出す部分のことであり、トナーが切れたら、カートリッジを交換することで再び印刷が出来るようになるという仕組みになっています。一般的にトナーカートリッジは、プリンターメーカーが製造販売を行っている純正品が使われていますが、トナーカートリッジは、その純正品のカートリッジ部分を利用してリサイクルする商品になると言えるでしょう。
プリンターメーカーの側は自社が製造販売している純正品を使用することを推奨しているのですが、価格が高いという問題があるため、リサイクルトナーなどのリーズナブルな商品が存在するというわけです。
リサイクルトナーのメリットについては、先ほども紹介したように、純正品のトナーカートリッジと比べるとリーズナブルな価格で購入出来るという点がまず挙げられます。トナーカートリッジは、プリンターを購入すると最初から付いているものなのですが、トナーが切れて純正品のトナーカートリッジを交換しようとすると、その価格が意外と高いことに驚いてしまうことあります。
数千円程度の安価な価格で売られているプリンターの場合だと、プリンター本体の価格とトナーカートリッジの価格があまり変わらないという場合もあるほどです。なぜこのような状況があるのかというと、それはプリンターメーカーが、プリンター本体による収益だけでなく、トナーカートリッジの販売による収益も考えているからだと言えるでしょう。
ですので、プリンター本体は安く購入出来ても、トナーカートリッジを買い替える際に発生するランニングコストが予想以上にかかってしまうという問題が起るわけです。実際にリサイクルトナーがどれぐらい安いのかというと、純正品の3~5割程度だと言われているため、プリンターを頻繁に使用するオフィスなどで導入すれば、少なくないコスト削減になるということが言えるでしょう。
次に挙げられるリサイクルトナーのメリットは、リサイクル商品なので環境にも優しいということです。リサイクルトナーは、空になったカートリッジのケースを回収して洗浄や修理を行い、再びトナーを入れ直して使えるようにしたものなので、カートリッジのケース部分が無駄になりません。
CO2の排出量に換算すると、カートリッジ1本あたり3.4kgのCO2削減になると言われているため、リサイクルトナーを使用するだけで環境への負荷を減らすことにも貢献出来るというわけです。それに最近では、多くの企業が環境に配慮した製品やサービスの提供を行っていますし、社会的にも環境問題に対して敏感になっている人が増えているという状況があります。
ですので、環境に優しいことをアビール出来るリサイクルトナーは、営業を行う上でも有利な商品だということが言えるでしょう。またその他のメリットとしては、生産が既に終了した型番のものを入手出来る場合があることや、純正品よりもトナーの容量を多くした商品もあるということが挙げられます。
リサイクルトナーの営業で行われる実際の仕事内容については、まず出社すると、商材用パンフレットを用意して社用車へ積み込むなどの、営業に出かけるための準備を行うところから始まります。そして準備が終わったら社用車で顧客となっている企業を訪問し、不足している商品を確認したり、新たな商品の提案を行います。
また、訪問で回っている合間に、まだ取引を行っていない企業などを訪問して営業を行うということもあると言えるでしょう。特にリサイクルトナーの場合は、環境に優しいことや価格が安いことが大きなアピールポイントになるため、訪問先の企業でも興味を持ってもらえる場合が多いと言えます。
さらに、外回りの営業が終わった後は会社に帰り、電話やメールなどに届いた注文や問い合わせの確認を行って、次の日に回るルートを決めるなどの準備をしたら仕事が終了です。また入社すると、最初の頃は顧客の訪問だけを行い、慣れてきた頃に新規開拓の仕事を任されるようになる場合が多いと言えるでしょう。
リサイクルトナーの営業職の応募条件については、さまざまな企業などを回ることになるため、運転免許は必須になると言えます。そして未経験歓迎や学歴不問という場合も多いため、比較的応募しやすい仕事だということが言えるでしょう。
ただし未経験歓迎の場合は、しっかりとした新人社員教育がなされるかどうかという点も確認しておくことが重要です。また、営業職の経験がある場合や、環境問題に興味があるといった場合は、面接の際のアピールポイントになると言えるでしょう。